429.アルキメデス曲線


かとり線香のようなパターン。
見た目はぐるぐる円を描いていくだけなので
適当でよければ、手書きでも簡単に描けそうな図形。
でも
こういう図形を誤差なく描くとなると難しい。
寸法表記できない図形。


線間ギャップを維持しつつ円は中心に向かう。
同じ半径だったとしたらいつまでたっても
中心に向かわない、都度Rが変化していく曲線。
CADは1つの角に対して指定したRをかけることができるが
このような逐次Rが変化していく描画はその
やり方では作画できない。
どうやって作画するのか?

このかとり線香のパターンのような形状を
ネット検索すると
アルキメデス曲線という図形とわかった。
高校数学のサイトだったので
現役高校生はすぐわかるのだろう。
自分も習ったはずなのだろうけれど
記憶にございませんでした。

DREAMCADの機能には
そのアルキメデス曲線機能はない。
でも機能は無かったとしても
描けないわけではない。
DREAMには
DXFやガーバーのインポートがある。
配線データのテキストをつくれば
読み込むことが出来る。

使っているDXFCADでそのアルキメデス曲線を探してみたが
その曲線はなかった。
それならば
座標のテキストをつくり
インポートしようと決めた。
データはExcelVBAのプログラムで作ることにした。
ネットで原理を調べて
それにならってプログラムした。
半日ほどで完成した。

ファイルを出力してDREAMCADのLIB読み込んでみると。
その曲線が配置された。

出来た図形を見ると
さすがにこの図形は端点が多すぎて
手作業で毎回計算して作画できる
図形ではないと思った。



端点の細かさも可変できるようにした。

Excel2000でも動作した。


左が高解像度 右は中解像度


以前の記事に何度か書いたかもしれないですが
こうして外部データを作り配置された図形は
DREAMではネットを保持しているPADやラインに触れることで
触れたネットのデータベースに追加されます。 
ラインデータでも、部品化(LIB)したデータでも
データベースに追加されます。
追加されるということは、単なるお絵かき図形データではなく
DRCの対象に含まれるデータとなります。
他のネットと近接やショートしたらDRCエラー表示してくれます。
だから見た目と実接続が違うといった事が起きないので安心。



このアルキメデス曲線、ネットで調べて知ったのですが
発見された時期は紀元前ということ。
国語の古典の授業よりはるか昔に発見された。
CPUはおろか電卓でさえ無い時代に描く事ができた曲線。
いつの時代にもすごい人がいた。
高校生から何十年も経った今頃気が付いた。
でも、この形状を見ると
それでもいいのだ〜とも思ってしまう。

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